昨日石巻市で9日ぶりにおばあさんとお孫さんが一緒に救出されたそうですね。朝日新聞のホームページで記事を読んでいて、涙が出ました。でも、津波で流され倒壊している家々の中に、まだ今でもこうして生存者がいると思うとなんともつらい気持ちになります。上記のご家族のお父さんも、携帯のメールで家の中でまだ生きている事は分かっていたけれど、流された家がどこにあるかが分からなかった、と行っていました。救助される事は奇跡なのかもしれないけど、その奇跡がひとつでも多く起こることを祈らずにいられません。
日本出発前のエントリーで書いたとおり、昨日のローママラソンは『我々はぜったい震災に負けない。』と日の丸と一緒に描いたゼッケンを背中につけて走りました。レース中、一緒に走っているランナーの大勢の方が声をかけてくれたり、手でサインを送ってくれたりしました。やはり今回の津波による災害、そして福島の原発の放射能漏れの件は、世界の人がテレビで見てしっており、心配してくれています。こちら地元イタリアのテレビのニュースでも、日本の震災か、フランスがリビアを攻撃し始めた件のいづれかです。また、イタリアのテレビでも日本の震災への募金を募ってくれています。
東北地方で被害に遭われた方々がこのブログをご覧にはなっていないと思いますが、世界中の人たちが心配して想いを寄せてくれています。すでに十分生きるためにがんばっているみなさんへこれ以上『がんばってください』とは言えませんが、昨日のレース中に僕が世界中からのランナーから受けた想いを、みなさんに伝えます。一人でもご無事で生存できますように。
さて、後は写真でざっとレースの様子を振り返ろうと思います。

レース当日の朝です。混雑をさける為に早めにホテルを出発しました。今いるホテルはなんと、あのスペイン階段の上の高台にあります。そこからの景色です。右手奥に見えるドームがサンピエトロ大聖堂。朝日を浴びて神々しく輝いています。

大会会場最寄り駅の地下鉄出口。既にまわりはランナーばっかり。このみんなが背負っている青いアシックスのバックパックが、荷物預け用の公式バッグ。

スタート会場の周辺はもう古代の遺跡だらけ。こちらはクラウディオの神殿跡(ネロの庭園)。巨大な遺構です。

そして正面に見えるのはコンスタンティヌスの凱旋門。その左側に見える青いバルーンのゲートは、『最後の1キロ』。レースではここが41キロ地点になります。

じゃ〜ん、ついに出ました!これがコロッセオ。周囲の遺跡や地形に隠れているため、突然目の前に姿を現します。僕はまだ観光でここを訪れていなかったので、この時初めて見ました。やはりデカい。そして思ったよりもきれいな感じ。(もっとボロボロの崩れそうな石で出来ているのかと思ってた。)

スタートラインに並んでから1時間ほど待ちました。スタート前は曇りで結構気温が低かったのでちょっとつらかったです。はやり日中との気温差が大きいです。(レース中は晴れて17℃位まで上がったと思います。)寒い中をずっと待たされた事もあって、スタート時間が近づいてアナウンスが始まるとランナー達はみんなうれしさで狂乱状態。

後ろを振り返るとこんなかんじ。コロッセオが見えます。バルーンは15分おきに設定されたペースメーカーのしるし。

はい、レースが始まりました。こちらは 17キロ付近、サンピエトロ大聖堂の真ん前を走り抜ける場面です。クリスチャンではない僕もここは感動ひとしお。このレースはまさに、ローマ市内一日観光レース、の趣。映画『ローマの休日』で、ヘップバーンがグレゴリーペックとスクーターに乗って市内を走り回ったような場所をつぎつぎとつないで走ります。

ローマは石畳の道が多いです。それはレースのコースでも同様。あたりまえだけど、『石畳』って、ほんとに『石』なんですね〜。ひとつひとつをよーく見ると、石を四角い立方体に形を整えて、それを敷き詰めているんですね。これってすごくないですか、このひとつひとつの石の形を整える労力とか。でも、ことランニングに関して言えば、石畳の道は走りづらいこと、このうえなし。

レースも終盤、39キロ付近でかの有名な『トレビの泉』の横を走り抜けます。ここ、広場というか、すごく狭いところで普段から人がすごくて人口密度かなり高いところに今日のマラソンなので、もうそこかしこ、人、人、また人、って感じでした。

さきほどの『最後の1キロ』ゲートを抜けると、目の前はコロッセオ。でもそう簡単にゴールさせてはくれません。最後にこのコロッセオをぐるっと一周するのですが、なんとコロッセオの後ろ側ってちょっと丘になっていまして、最後の最後に坂道をのぼらなくちゃならないんです。しかもコロッセオ自体が結構でかいので、かなりつらいです。コロッセオを回り終わったところで 42キロのサイン。 あと200メートル!! 目の前にゴールゲートが見えて最後のダッシュ!と言いたいところですが、もう足が痙攣起きないようにそーっと走るのが精一杯(笑)。でもゲートをくぐる時はもちろん、世界一のガッツポーズだ!! という事でここがゴール地点。背後にドカベンのお弁当箱のようなコロッセオがでんっと居座っています。
ということで、レースが終わりました。
途中はずっとごくふつーの街並みを走りますが、レースの前半と終盤はこれでもか、というくらいの名所旧跡巡りの旅で、特にローマに到着してまだ観光をあまり済ませていないランナーにはうれしいコースどりとなっております。
そしてローマにかぎらず、海外の国際レースってやっぱり素晴らしい。一緒に走るランナーや、沿道の観衆とのふれあいがあって、ゴールに近づくにつれて身体はどんどん崩壊していくけれど、心はどんどん温かくなっていく、そんな感じをいつも受けます。今回も、このレースを走る事が出来てほんとに良かった。一生の思い出となりました。